いもじろうの読書ログ

人生最高の一冊が見つかるまで

宇宙に外側はあるか/松原 隆彦

 

宇宙に外側はあるか (光文社新書)

宇宙に外側はあるか (光文社新書)

 

久しぶりに読みました。宇宙の本。
量子の考え方がでてきてから、だんだんついていけなくなった宇宙ですが、今ではいろいろな事がわかってきたようです。


知るというのは恐ろしいものですよね。知れば知るほど奥が深くなっていき、終わりがない。
宇宙について、かなりわかってきた事はあるものの、新たな謎が次々に出てきているようです。

今は、超ひも理論マルチバース(宇宙がとにかくたくさんある)が主流なのですかね。
どちらも現在の宇宙を考えるのに都合が良いらしいですが、正直なところこのあたりを理解しようとしても、さっぱりな感じです。

この本で新しくインプットできたのは次の2点。
一つは時間についての考え方。宇宙が出来る前には時間がなかった。
時間と言うのは、私たちの宇宙にしか存在せず、しかも人間が知覚しているのみだという考え方。

 

うーん、面白い。私たちはいつも時間に縛られていますが、時間って確かにあいまいです。
本当にあるのかすら怪しいですよね。化学反応によって、からだが朽ちていくのを、時間と読んでいるだけに過ぎないのかもしれません。

 

と考えると、生とか死とかってあいまいですよね。
自分が産まれる前は時間と言う感覚を感知していませんので、死んだら同様に何も感じなくなるのだと思います。


それから宇宙の果てについての話もおもしろかった。
特に、2次現(平面)でたとえたとして、ドーナツ型になるというのはなるほどと思わず感心してしまいました。 


紙の端と端をつなげると筒状になります。その筒をつなげると、あら不思議、おいしそうなドーナツの形になるではありませんか。

これも面白い。地球が丸かったように宇宙も丸くなっており、端っこまでいったらやっぱり元に戻るといいな。


でもそう考えると更なる疑問が。ならそのドーナッツの外側はどうなっているの?
そして、ドーナツの穴側と外側だと、ずいぶんと違うものになりそうな気がしています。


今回読みきっての感想は、宇宙ってやっぱりくるりと1周できるのではないかと思います。
それは平面的なものではなくて時間的にも。
ですから、将来的にタイムマシンはできる。

だけども未来から干渉されることにより、さらに平行宇宙がつくられるので、私はそれを知覚できない。
現在の理論では人間が何かを判断するたびに平行宇宙が出来るといいます。


この判断と言うのが結構あいまいで、私がキーボードを一つたたく間にも何らかの判断は実施しているわけで、
もし、人間が何かを判断するたびに平行宇宙が作られるとすると、ほぼ無限大に宇宙が必要になるのではないでしょうか。
さらに、先に述べた時間的な干渉を考えると未来から干渉された現在が、さらに未来から干渉され、そのまた未来から干渉されると、あっという間に無限に平行宇宙が生成されてしまうことになります。


私のような素人がちょっと思考するだけでもこんなに疑問と矛盾が出てきます。


私が生きている間に、どこまでわかるかな。宇宙旅行が身近になるくらいまでには進化して欲しいな。