日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか / 内山節
日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか (講談社現代新書)
- 作者: 内山節
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/11/16
- メディア: 新書
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こういった視点で物事を考えることは結構好きです。
また、私の祖母もたまに「キツネに化かされた」といっていたのを思い出し、手に取りました。
キツネにだます能力がないことはおいといて、作中の結論としては、高度成長期があげられていました。
農村から離れ、都市に出稼ぎに行く人が増える、高校や大学にいく人が増える、森林を伐採する、そんなことが引き金となって、人々がより現実的になったことが原因です。
印象に残ったのは、外国人はキツネにだまされないという部分です。
キツネなどの動物が人間をだますという文化がないため、うっかり道を間違えても、縁側の油揚げがなくなっても、キツネのせいにはならないのです。
民俗や宗教などにも触れられており、納得のいく内容でした。あと心理学的な要素もはいっているのかな...
こんな形で日本の歴史や文化を見ていくのは面白いですね。外国の人にも日本人らしさとして紹介したいくらいです。