いもじろうの読書ログ

人生最高の一冊が見つかるまで

腐りゆく天使 / 夢枕獏

 

腐りゆく天使 (文春文庫)

腐りゆく天使 (文春文庫)

 

こういうジャンルは狂気的なお話というのかなぁ。

 

人間として登場するのは牧師と人妻と作家の3名。人間っぽい人として登場するのが地中の死体と空飛ぶ天使です。

 

タイトル通り天使が腐ったり、地中の死体が地上に現れたり・・・人によっては少し怖いと感じる内容だと思います。

萩原朔太郎という昔学校で習った人の詩がベースとなっているみたいですね。

ネクロフィリアカニバリズムの方向にこそ進みませんでしたが、とても短絡的なのですが、詩=死というようなイメージがあり、それがそのままこの小説に織り込まれているような印象があります。

今まで読んだ本の中でもかなり異彩な内容でした。まだ味わっていない方は一読しておくといいですよ。