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蟻の兵隊―日本兵2600人山西省残留の真相 / 池谷薫

 

蟻の兵隊―日本兵2600人山西省残留の真相 (新潮文庫)

蟻の兵隊―日本兵2600人山西省残留の真相 (新潮文庫)

 

 これまた戦争のお話。中国の山西省に強制的に残留させられた陸軍のことが記載されています。

 

山西省と言えばかなり山奥のイメージがあります。Googleで調べてみたところ、北京と西安の間くらいの位置ですね。

 

当時はほとんど何もなかった土地だったのではないかと思います。

被害者が書き手となり、当時の様子をつづっています。

 

本文中にも記載されていましたが、残留が「強制」なのか「任意」なのか、そこがポイントだったようです。

 

この件については、すでに裁判をして「任意」として処理されたようですが、そこで死んでいった兵士や頑張って裁判を起こした人たちには本当に辛い思いだった事でしょう。

 

戦争の話を読んでいて悲しくなるのは、自分の保身を考えたり、悪い意味でうまく立ち回ったずるがしこい奴が生き残って、本当に部下や国の事を考えた人が悲しい思いをすることだと思っています。

 

被害を受けるのは末端の兵士であり、罪もない一般人が圧倒的に多いんですよね。

 

戦争の本はいろいろ読んだけど、マレー作戦など大成功した作戦については結構たくさん資料があるんだけど、中国や韓国の話は少ないような気がする。

 

731部隊で日本はひどいことをしたのは分かった。中国方面で目を通しておかないといけない資料は「三光作戦」ですね。

 

私の祖父もその話をしてたことがあったので・・・。