いもじろうの読書ログ

人生最高の一冊が見つかるまで

女スパイ、戦時下のタイへ / 羽田令子

 

女スパイ、戦時下のタイへ

女スパイ、戦時下のタイへ

 

祖父は豪北と呼ばれる地域の話を良くするため、中国や台湾、インド、韓国での陸軍の動きを確認する必要がある。そのために手に取ったのがこの本である。

第2次世界大戦中の女性のスパイの話だが、良くある色仕掛けで迫って・・という物ではない。庶民の生活に溶け込んで、反日運動を行っている人を見つけ、報告するといったことが主な仕事となる。

驚くことに、スパイ行為をしろと指示したのが政府と書かれている。そうやって集めた情報を上(といっても軍隊だけど)に報告すると、その市民は拷問込みの徹底した調査をされるらしい。

また、女子挺身隊として戦地にいったのに、実は慰安婦もやらされていたという話もありました。ほんと戦争になると女や子供は特に辛い思いをするよな・・・。

さらに、終戦のときにタイにいたため、当時の様子も詳しく書かれており、読み物としても非常に面白かった。武装解除されたら、今まで占領してきた家を取り返しにきたり、ぶん殴られたりしたらしい。

多少着色はされているかもしれませんが、こんな書籍もあるのだと思いました。

 

当時の様子を知るための一つの資料になりそうです。