アプレゲール / 軒上泊
お金と引き換えに殺人の罪を引き受けた少年、深山。
彼が出所する前日から話は始まり、それから数日間の出来事です。
読み始めから、物語がある一点に向かっていることがわかりました。それは復讐か裏切りか。
どっちでもなかったらそれはそれで面白いなと思いながら読み進めることができました。ページが残り少なくなるにしたがって、早く顛末が知りたくてスピードを上げて読んでしまいました。
予想は外れましたが好きな終わり方です。
ただ、なぜ最後に父親がああならなければならなかったのかがわからず、少し消化不良です。
これまで通り、平凡な日常で良かったのではないかと思っています。
あとは電話女性。彼女も結局だれなのか、決定的な記述はなかったので、私が勝手に想像している人物でいいのですかね。
アプレゲールというタイトルですが、あえて調べず読了いたしました。
いま、感想を書き終えて調べてみたのですが、ちょっと意外な結果となりました。語源はフランス語で、芸術関係の言葉として取り扱われることが多いようです。
もしかして私、これ読み違いしているのかな。しばらく置いて再読してみようかなぁ。