いもじろうの読書ログ

人生最高の一冊が見つかるまで

おぅねぇすてぃ / 宇江佐真理

 

おぅねぇすてぃ (祥伝社文庫)

おぅねぇすてぃ (祥伝社文庫)

 

 面白かった。なんでこういう本が本屋で山積みにされず、たして面白くもない本ばかりが並ぶのだろうか・・・。

好き嫌いがあるジャンルなのかな。私はこれ系の話大好きだけどな。

時代は明治。明治維新のしばらく後くらいでしょうか。そこに生きる男女の恋愛を描いた小説です。うまくいかない恋もあれば、ハッピーエンドで終わる恋もあります。

この時代の恋愛事情は現代よりもあけっぴろげな気がします。妾なんて言葉も平気で使われていましたし、お金を出して女性を買うことに対しても非難が少ない。

タイトルとなっているおぅねすてぃもちろんhonesty。直訳は誠実になると思います。この言葉は小説の中でも少し出てきます。

外人の妻を取っちゃうあたりは誠実とはちょっと言えないので正直という訳を割り当てるほうがこの小説のなかではぴったり当てはまると思います。

なお、タイトルが目に入った瞬間に♪オーネスティ~という音楽が流れたのは言うまでもありません。

文明開化あたりのお話が好きな方は是非おすすめしたい1冊です。