人間失格 / 太宰治
たった4文字なのに、ここまで衝撃的なタイトルの本ってこれ以外にありますか?
初読の時は、これを読んだら頭がおかしくなってしまうんじゃないかと、恐る恐る手に取った記憶があります。
読むたびに感想が違う本というのはやっぱりいい本なのかなぁ。
屋上で罪のアントを考えるあたりはとても印象的です。
太宰氏は生きることを罪と感じ、そのアントがわかればそれを実践したかったんだと思います。
そして罪のアントがわかれば入水自殺しなかったのではないか・・・なんて浅はかな考えをしてしまいます。
本の主人公は、解説に書いてある通り自分自身でしょう。
太宰氏は人生がぜんぜん楽しくなかったんでしょうね。
私はこんな刹那的にはいきられないなぁ。
毎日楽しくて仕方がないということはありませんが、何とかまあうまくごまかしながら暮らしています。
それにしても本の表紙はちょっとがっかりしています。。。
こんなうつむくような感じではなく、本文にあるように、顔は笑っているけど両手を握りしめている。そんな感じにして欲しかった。
次は、冒頭が超有名なあの作品だ。
この時代の本はほんといいなぁ。