小説 上杉鷹山 / 童門冬二
これまで、上杉と言えば謙信しか知らなかったのですが、ある友人から山形は鷹山のほうが断然有名と言う話をされたので読んでみました。
なるほど、こんな素晴らしい人だったのですね。
時代は江戸自体。東北の1国である米沢藩の財政は大赤字。そこへ若干19歳の若造(のちの鷹山)が、米沢藩を相続したことから物語は始まります。
彼は養子のため、上杉家の直系ではありません。つまり藩主を任命された時点で、むちゃくちゃハードルが高いのですが、これを四苦八苦しながらも乗り越えてしまいます。
しかも改革の内容が当時で考えるとぶっ飛んでいます。江戸時代に民主主義を始めた人とでも言いましょうか、これまでの士農工商の考え方を改め、大改革を行った人です。
この時代にあの改革をやれる度胸はすごいものがありますね。
鷹山がどのように藩を立て直していったのかが、この小説に面白くまとめられています。
歴史小説と言うよりは、偉人を紹介する書籍です。リーダーを目指す人にとって、目を通しておいて損はないのではないでしょうか。
ちなみに、切った切られたの話はでてきませんのでそういうのが好きな方は違う本をお探しください。